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2009年10月10日 (土)

インターネットラジオ・ポッドキャスト私論

世にインターネットラジオと呼ばれる放送があります。文字通りインターネットで音声を流す放送です。一般の方が私的に制作されているもの、放送局が制作しているもの、放送局制作の番組の一部を流すもの、有料で商売として放送されているものなどがあります。携帯電話版などもありますね。
また同じような感じでポッドキャストというものもあります。携帯音楽プレーヤーなどにダウンロードされて聞くもので、これもインターネットラジオと同じような形態で番組を放送しています。

私はポッドキャストはほとんど聞きませんが、インターネットラジオは有料放送のK'zStationの「おしゃべりやってまーす」という番組をよく聞いています。まあ、この番組は音声のみでも聞けますが、映像も見られるのでラジオと言えるのか微妙なとこもありますが。またMBSラジオの「それゆけ!メッセンジャー」もWEBラジオで毎週聴いています。

無料の番組もありますし、全世界どこでも時間帯にこだわらず、クリアな音声で聞けて、いいとこばかりのようなネットラジオ・ポッドキャストなのですが、私はこれをラジオとは認めていない部分があります。
「おしゃべりやってまーす」を聴いているのも、これがMBSラジオで昔、放送されていた「オレたちやってま〜す」という番組の別媒体での「ゴチャ・まぜっ!」とは違うラインの後継番組だからというのが大きくて、そうでなければ聴いていないかもしれません。「それゆけ!メッセンジャー」も大阪にいた頃はワンコーナーしか流れないネットでは聴いていませんでした。

番組に興味を持ってもらうために放送局が部分的にネットラジオやポッドキャストで流すという宣伝的意味があったりするらしいですが、結局ネットで聞けるから普通のAMやFMのラジオで聞かなくてもいいやってことになると思うんですよね。さらに本体のラジオ離れに拍車をかけるような気がします。

またラジオというものは無線通信を意味するもので、パソコンで流されるものじゃないと思うんですよ。電波を拾って聞く。それこそラジオだと思うんですよね。
パソコンの前でしか聞けないというのも煩わしいと思います。携帯ラジオでどこでも聞けるっていうのもラジオの魅力だと思います。

そしてこれが一番気になる所なのですが、ネットラジオやポッドキャストは時間帯が関係無くなるということ。生放送であれ録音放送であれ、ラジオの番組というものは、朝なら爽やかに、深夜はまったりとなど放送時間を考慮して制作されています。ネットラジオやポッドキャストのように、いつでも聞けるとなってしまうとラジオ番組というより、CDとかと変わらないものになってしまうと思うんですよね。ラジオはタイムテーブルの放送時間にライブリスニングするのが一番楽しいと思います。

と、屁理屈を並べてみましたが、手軽なのは間違いないし、携帯音楽プレイヤーでどこでも持ち歩けるし、無線だろうが有線だろうが面白いものは面白いということで全然いいでしょうし(携帯電話なら無線だし)、芸能人じゃない人でもラジオ番組を発信できるということは裾野も広がるし、素人でも面白い人はたくさんいらっしゃいますし、私にしても深夜番組は録音で聞いているので時間帯関係無いし、そもそもネットラジオにしてもポッドキャストにしても興味が湧くものは私も聞くんですよね。

ということで“インターネットラジオやポッドキャストはラジオじゃない”論は、論理的に破綻していますし、世の流れ的にもこれからもますます盛んになっていくと思うんですが、理屈では解っているんですが、感覚的に“ラジオ”と呼ぶには、なんか違和感があるんですよね。やっぱりラジオは受信機で周波数を合わせて聞くもんだっていう固定観念が抜けきれないんだろうなあ。
これからも新技術はどんどん出て来るんでしょうけど、それはそれで楽しませていただくとして、電波を拾って聞くラジオも無くなってほしくないところがありますね。

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